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新聞に載らない内緒話

停年と定年               

「そろそろどうだい?」
 中学校の、同期会準備を促すメールである。
 15年ほど幹事を務めている。ほんの腰かけのつもりだったが、後継者が名乗り出ないからズルズルと続けている。まぁ、年に1回のご奉公だから皆と会うのを楽しみにまとめ役を買って出た。
 幹事の、相方は同期会大好き人間で、同級生の名簿作成、会計管理など細かい作業をこなしてくれるから当方は宴会係のようなものである。
 「今年はみんな還暦だから派手にやろうや。繰越金もそこそこあるから皆に還元というのも悪くない」と、例年になく相方も気合いが入っている。最近は出席者が減って、顔触れも固定化してきた。先細りもあって昨年は中止したほどだった。
 いつの間にか60歳、である。老齢という体感は乏しいが、それでも「あと何年生きるのだろう」という人生の逆算に真実味が出てくる。とりわけ「定年」という厳格な線引きはやはり、ひとつ峠を越えたという、現実が伴う。
 「それにしても…」と、友人が言い出したのは「俺たちが子供の頃、定年は停年って言わなかったかい」である。
 いつから「停年」は「定年」になったのだろう。
 さっそく戦前の辞書を手繰ってみる。大辞林、大言海など分厚いそれは「停年、定年」の順で表記され、「ていねん 停年」は、(一)實役停年ノ略。陸海軍ノ現役武官ガ、同一ノ官等ニ停マリテ服役スベキ年限。(二)退職スベク定メラレタル一定ノ年齢」(大言海)とある。つまり、軍隊で上級試験を受けるまでの一定期間という解釈が先に出、退職の意は二次的になっている。
 一方、私が愛用する戦後の、三省堂国語辞典は「定年・停年」の表記順で「退官・退職することになっている、一定のとし」で、定年が幅を利かしている。戦後の新たな法律制定の過程で「停年」、「定年」という表記の異なる語が出てきたことから、昭和20年代後半に法令用語は「定年」に統一されたそうだ。
 でもね、人偏に亭、「停」ってなにやら象形文字みたいで味がある。「亭」は、帽子をかぶって佇む老紳士のように見える。停車場で、すでに行ってしまったバスの後ろ姿をボンヤリながめているような。そんな風景こそ「停年」にふさわしい。
「定」は「さだめ」で江戸時代の宿場町、掲げられた高札のようで有無を言わせぬ響きがある。
つまり諦念(ていねん)、を連想させるのである。

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