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新聞に載らない内緒話

災いの先
              
 11月中旬、中学時代の同期会が開かれた。
 団塊世代よりちょっと遅れた世代で、1クラス45人体制、7クラスあったから学年生徒数は300人超のはずだが、集まったのは恩師2人を含む22人だった。それでも前回より3人、参加者が増えた。
 少々寂しいが、しかし還暦を迎えた今、この席に駆けつけられるのはそれなりに恵まれた人生の集約かもしれない。成功した者がいれば、苦戦中の男もいる。子育てを終え、第2の人生を歩み始めた主婦がいる。 
 出欠の返事がわが家に届き始めたのは、10月中旬だった。幹事の特権で? 届いたはがきの近況欄に目を通す。欠席の理由はさまざまで、孫の七五三、親の介護、娘の結婚、再就職など、この年回りはさまざまな用事がたて込むようで「来年は是非参加!」の文字は心強い。
 最終の、欠席通知が届いたのは同期会開催の1週間ほど前だった。Kさんで、出欠締め切り日はとうに過ぎていたが、それは逡巡の証しで、最後まで仕事の調整に手間取った、との謝罪があった。
 彼女の自宅は十数年前、火災で全焼した。障害のある父親がベットから立ち上がる際、ストーブを足に引っかけて火元となった。家族は外出中で難を逃れたが、父親は逃げ遅れた。
 一方で、音楽で生計を立てている彼女は、自宅のピアノなど仕事に関するすべてを失った。だから、友人たちは当面必要な衣服やら家財道具、義捐金などを手に駆けつけた。
 その冬―。まだ自宅再建もままならぬ季節に彼女は同期会にやってきた。
 「大丈夫かい?」という問い掛けに「こんな時だから来たのよ。みんなからパワーをもらわなくっちゃ」と笑った。
 今回の、彼女の欠席通知。近況欄にはこうあった。
「音楽は私立幼稚園の、課外音楽教室。and生涯設計アドバイザーとしての仕事が始まりましたので、何かございましたらどうぞ!」
「子供三人それぞれ結婚し、孫三人です。心身共にありがたいです」
禍福はあざなえる縄のごとし、とは言い古された俚諺である。だから、良寛の言葉を思い出す。「災難に逢う時節には 災難に逢うがよく候 死ぬ時節には 死ぬがよく候 是はこれ 災難をのがるゝ妙法にて候」  
 時に逆らわず、彼女は災難を受け入れ、そして家を再建し、子供たちを育て上げた。誰の言葉であったか、「すべてを失ったら、あかんで。たったひとつでも、つかまなあかん」
そして彼女は難局を切り抜けた。

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