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新聞に載らない内緒話

遠い、母校
             
 先日、高校時代の友人からメールが届いた。
 「近く、H高校(わが母校のことである)の〝校歌を歌う会〟が発足します。ご参加されたし」との内容であった。この男、名門大学の、伝統あるグリークラブ(合唱団)OBで、定期演奏会のたびにチケットを送ってくる(買わされる)。竹馬の友でもあり、無下にも出来ずつき合っているが、当方も合唱に興味があり、と勘違いしているようだ。
 それはともかく、何を今さら校歌なぞ、である。
 母校は確か2001年(平13)、石原都政のもと半ば強制的に? 発展的解消。その後T総合高校として生まれ変わっている。元は工業高校の敷地の一部を割愛して開校した公立普通高校で、中小企業が密集する街の片隅にあった。もちろん進学校ではなく、生徒の多くは卒業すると同時に地元企業に就職、もしくは家業を継いで生計を立てている。
 悔しいのは高校野球東京都大会組み合わせ表が新聞で発表される度で、母校の名前が見当たらない。元高校球児としては、勝利の後に歌う校歌に愛着がないわけでもないが、それにしても今となっては歌詞はもちろん、そのメロディーすら思い出せない。
 1カ月ほど前であったか、「みーな」という地域情報誌を送っていただいた。滋賀県長浜市のそれで、5月号巻頭の特集は「湖北の小学校校歌54 校歌を歌えば」である。湖北とは琵琶湖であろう。各校の校歌を全て網羅、作詞、作曲者の想い出を綴っている。
 メロディーはもちろん分からないが、歌詞を眺めていると、地域の人たちの、子供たちへの愛情が行間に満ちあふれ、思わず目を細める。
 「いざや学ばん いざや磨かん」「若葉」「青空」「緑」「希望」「ひとみ」「ふれあい」「めぐみ」―忘れかけた言葉が五線譜に重なる。
 〝谷を埋めた雪深く 七々頭ヶ岳は春を呼ぶ〟と歌い出すのは地元・丹生小学校の校歌だそうで、作曲者の海北誓子さん(72)は自ら書いた楽譜を手に、ゆっくりと校歌を口ずさんだ。そしてほんの少し間を置くと、遠くに目をやりながらポツリとつぶやいた。
 「今はどうなっているんでしょうね。確か廃校になってしまったんですよね」
 海北先生が勤務していた当時、10人以上いた分校の児童も、昭和41年以降急速に減少。昭和50年前後には全ての分校が休校、周辺の集落は廃村となった。
 「小原は今でも雪の中かしらね。本当に雪が深くて5月頃まで雪があったんですよ。それでみんな竹スキーが上手だったの。あの子たち、今頃どうしているのかしらね」
 先生の、遠い記憶は、私の、母校への想いでもある。
 友人から、せっかくいただいた案内だ。H高校の校歌をもう一度、歌ってみようか。
 還暦合唱団―高校時代の「私」が見つかるかもしれない。
 
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