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新聞に載らない内緒話

悠々として急げ
              
 3月、卒業シーズンである。
38年も前の話だが、私にもこんな季節があった。全学部合同の卒業式があり、卒業証書は学部の、学科ごとに直接手渡されたらしい。「らしい」と書いたのは、その授与式に出席していないからである。
若気の至り、というより浅はかそのもので、卒業証書の受け取りを後輩に任せ、当人はガールフレンドと遊びほうけていた。ところが、学生80人ほどの小さな学科である。身代わりの後輩がうやうやしく証書を受け取ると、居合わせた学生たちが「あれは本人ではない」と騒ぎ出した。
余計なことをしてくれたものである。
 お陰で学生課に呼び出され、職員からこっぴどく叱られた。卒業証書を取り上げるとまで脅され、「就職も決まっていまして、4月から出社です」と泣きついて許してもらった。
オイルショックの余波で、就職難の時代だった。「そんなことで、社会人になれると思っているのか」という職員の叱責(しっせき)に平身低頭して、以来サラリーマンひと筋、定年を迎えて、今は嘱託の身である。
「終身雇用のこの國では無理なことかもしれぬが、人生に七つ仕事を変えるのが正しいと書いた人がいる。一つの仕事も二年目には大方おぼえ、三年目に手に入り、四年目にいくらか創意をいれて、その仕事をほんの少し向上させ、五年目の爛熟期、六年つづいて七年目に飽きがくる。女の七年目の浮気とほぼ同じだ。そこで、七年目あたりから次のやりたい仕事に切り替えの準備をし、八年目に職を変える。これを七回変えると約五十年だ。学生生活を終えるまでの二十年を入れて、七十歳が目くるめく絢爛と過ごせる。〝転がる石には苔むさず〟のたとえの通り、晩年自伝の一つも書いて子孫に残せも出来よう」
森繁久弥さんの著書、「人師は遭い難し」に見える言葉である。
職を変えることは無かったが、なるほど「周期説」は、同じ仕事を続けるにしてもあてはまる。社内での職場をそんな周期で渡り歩き、今がある。森繁さんのいう「晩年自伝の一つ」には関心がないが、現職中に1冊、本を上梓する機会は得た。恵まれたサラリーマンであった、と思う。
新年度が近い。社会には進級も、中間テストも、クラス替えも、卒業試験もない。あるのは自発の人生だけだろう。
                 ◆
君は悠々として急げということやな。
悠々として急げと言っているんだよ。              
 開高健の、こんな言葉は、若い人たちに役立つだろうか。

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