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新聞に載らない内緒話

野球と裁判            

暇な時は裁判所に出かけることにしている。言うまでもなく裁判の傍聴である。
 築地にある小社から地下鉄で4駅目、電車に乗ってしまえば10分程度で東京地裁の玄関に到着する。一般には敷居の高い場所ではあるが、通い慣れ、その仕組みを理解すれば案外親しみが湧いてくる。受付でこの日の裁判一覧を無作為に抜き出し、該当の法廷に出向く。
 刑事裁判なら検察官と被告人・弁護人、民事ならば原告と被告(弁護人)がその論理を展開する。人にはそれぞれの歯車があり、何かの拍子にその軸がぶれてしまったり、かすかにそのかみ合いが軋んだときに、思いもよらず法廷に立つなどということが起こるのかも知れない。彼らの応酬に聞き入りながら、自分の人生もまた、平凡ではあるけれど、それなりの必然と偶然に支えられていたことを感じる。
 ある強盗事件に係わったことで立件された被告人は、盗んだ札束を仲間とともに、アジトで数えさせられた。本人の主張は300万円余であったが、検察側は500万円だという。「そんなたくさんの金ではない」とする被告人に対して、裁判官が問いかける。
 「あなたの数え間違いではないか」
 「そんなことはない。もし、500万円余ならば記憶に残っている」
 いぶかしがる裁判官に被告人はこう付け加えた。
 「私は高校まで野球をやっていました。その時の背番号が『5』でした。『5』にまつわる数字ならば間違えることはない」
 やっとつかんだレギュラーの、その証であったのかも知れない。青春の、強烈な記憶であろう。
 また、別の裁判。逮捕された男は大麻栽培、大麻取締法違反だった。結婚、そしてお定まりの離婚。子どもに会うことも出来ない1人暮らし。寂しさを紛らわすための大麻吸引ではあるが、栽培をしていたところに常習性を感じる。
 「もし、もう一度社会復帰したとき、あなたはどう生きようと考えているのですか」
 被告人に裁判官が尋ねる。
 「子どもが少年野球をやっています。私も中学、高校と野球をやっていました。可能ならば少年野球のコーチをしながら更正の道を探りたいと考えています」
 彼の望む、その更正の可否はともかく、「野球」とは、いや「スポーツ」とは法廷とこんな関わりも持っている。
 2月1日、プロ野球のキャンプが始まった。
打った、走ったもその興味であろうが、ふっと人生の原点もまた、考えてみたくなる。

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